切子はグラスを両手で持って、回転する切削道具でガラスの表面を削ります。

「両手と目」が命の技法です。

また、円文様を削るには、両手に力を入れます。
体力も消耗する技術です。

step1 色被せガラス(いろかぶせがらす)

切子制作工程_01

吹きガラス職人が一つ一つ型吹き技法をよばれる製法でつくっています。
内側と外側のガラス色が違う2層となっている色被せガラスです。
このグラスは、内側が琥珀色(アンバー)外側が青色です。

step2 割り出し(わりだし)

ガラス面を削る目安となる縦横の線を引く工程です。
「割り付け」「墨付け」「アタリ」などと言われています。
割り出し機の上に、ガラス生地を置き縦横の線を油性ペンで引きます。

step3 粗摺り(あらずり)

切子制作工程_03_01

ダイヤモンドホイールに水をつけながらガラスを削り、おおまかなデザインを決めていきます。熟練の技が要求される工程です。
「荒摺り」「荒磨り」とも言われます。

切子制作工程_03_02

step4 二番・三番・石掛け

切子制作工程_04_01

削る工程は続きます。キメの細かいダイヤモンドホールや砥石を使い、粗摺り部分をより滑らかなカット面に仕上げていきます。
カット面は乳白色です。

切子制作工程_04_02

step5 磨き・バフ掛け(鏡面研磨の場合)

切子制作工程_05

磨き(手磨き)
藁を束ねたタワシに水溶きした研磨材をつけて、木盤、毛車、フェルトなどで磨いていきます。
乳白色のカット面が透明になります。

バフ掛け
最後の仕上げとして、藁に束ねたタワシで水溶きしたセリウムという研磨材をつけながら、バフでガラス表面を磨いて光沢を出します。